槙田智恵子ソプラノリサイタル 心に響く流麗な歌声
槙田智恵子ソプラノリサイタル 心に響く流麗な歌声
2017年２月１２日（日）１４時開演、新潟市港南区文化会館演劇音楽ホール
【曲目】
ヘンデル作曲：オペラ「エジプトのジューリオ・チェーザレ」より 「優しいまなざしよ」、「このようにただ一日の内に 〜 この胸に息がある限り」、「嵐の海で難破した小舟は」、
別宮貞夫・作曲（加藤周一・詩）：桜横町、
中田喜直・作曲（三好達治・詩）：涼しきうなじ、
中田喜直・作曲（坂田寛夫・詩）：華やぐ朝、
ドニゼッティ作曲：オペラ「ランメルモールのルチア」より 二重唱「あまりの残酷な仕打ちに」＊、
デラクア作曲：ディラネル、
フォーレ作曲：月の光、
フォーレ作曲：マンドリン、
ドリーブ作曲：カディスの娘たち、
グノー作曲：オペラ「ファウスト」より 門出を前に＊、
トマ作曲：オペラ「ハムレット」より 「お友達の皆さん、私を仲間に入れてください」、
（アンコール）プッチーニ作曲：「つばめ」より、
ロッシーニ作曲：オペラ「セビリアの理髪師」より ロジーナとフィガロの二重唱＊
【出演】
ソプラノ：槙田千恵子、バリトン：牧野正人＊、ピアノ：八子真由美
【感想】
にいがた東響コーラスのソプラノパートリーダー、われらのプリマドンナ・槙田千恵子さんの初リサイタル。
賛助出演の藤原歌劇団・牧野正人さんの指導を受け、東京での幾つかのコンクールにも入賞し、牧野さんからも勧められての開催となったとのこと。
素晴らしいコロラトゥーラで、私としては「新潟のエディタ・グルベローヴァ」と呼びたいほどだ。
二点Ｆの超高音から、すごみのある低音まで、確かな音程で、コントロールされたブレス、素直な発声、歯切れのよい子音の発音と伸びやかで豊かな母音の歌唱が繰り広げられる。
ヘンデルに始まり、日本歌曲を挟んで、後半はフランスもの。牧野さんの独唱や二重唱も加わって、全く飽きさせない見事なプログラミングでもある。
最後まで声の疲れや衰えもなく、それどころか尻上がりにパワーアップしていった感すらある。
十分にプロでも通用し得る実力であり、これがにいがた東響コーラスのソプラノ陣の高レベルを牽引しているのだと納得させられる。
今後も、独唱のリサイタルを開いてほしいし、オペラの舞台でもぜひ歌ってほしいものだ。