みつけよう！自分にできること　～　心と社会のバリアフリーをめざして　～

２０１１年１１月２２日（火）
新潟市立坂井東小学校４年総合学習
みつけよう！自分にできること
～　心と社会のバリアフリーをめざして　～
栗川　治　（くりかわ　おさむ　新潟県立新潟西高等学校教諭、
「障碍」を持つ教師と共に・連絡協議会事務局長）

１．半世紀（はんせいき）の半生（はんせい）を反省（はんせい）する
　１９５９年、内野町生まれ
　目の病気：　網膜色素変性症（もうまくしきそへんせいしょう）
　高校生のころ：　「障がい者になりたくない」と思っていた
　教員になってから：　だんだん目が見えなくなってきた
　かんぺきな人間なんていない、ありのままの自分をみとめる

２．やりたいことを、どうやってやるか（わたしの一日）
①ランニング＆ウォーキング：　伴走者、ひも、ストップウォッチ
②トイレ、おふろ、朝ごはん：　ウォシュレット、シャンプー、体重計、茶わん・はし
③メール、でんわ：　音声パソコン、５に凸
④通勤：　白つえ、ぼうし、かさ、点字ブロック、ほうちじてんしゃ、音声しんごう、　　　　歩行ガイド、バスカード、あいさつ
⑤授業：　点字きょうかしょ、ろくおんとしょ、音声パソコン＆プロジェクター、
　　　　しんどうしきタイマー、アシスタントのせんせい、生徒がボランティア
⑥ボランティアどうこうかい・がっしょうぶ
⑦ぎんこう、えき、でんしゃ：　ＡＴＭ、だいひつ、インターネットバンキング、
　　　　　　　　　　けんばいき、音声あんない、ゆうせんせき
⑧がっしょう：　点字がくふ
⑨がいしょく：　点字メニュー、カンビール、せっきゃく、もうどうけん
⑩テレビ・えいが：　ふく音声、音声ガイドつきえいが
⑪じてんしゃ、スキー、とざん：　二人のりタンデム、じょうずな人といっしょに
⑫どくしょ：　たいめんろうどく、点字としょかん、サピエとしょかん、
　　　　　　点やく・音やくボランティア
⑬ホームページ：　データにゅうりょく（ようやくひっき）ボランティア

３．バリアフリーとはなにか
　①すこし前までの「障がい」の見かた：　本人がわるい
　からだやこころに「どこかわるいところがある」→「なにかできないことがある」
　◆これらのことは本人のせいだろうか？「障がい者」だけのことだろうか？
　②あたらしい「障がい」の見かた：　社会がじゃましている
　「こうすればできる」のに、じゃまされたり、たすけてもらえないこと
　◆バリア＝やりたいことをじゃまするかべ
　③どうやって「障がい」＝バリアをなくしていくか
　すこし前まで：　本人の病気をなおす、くんれんする
　あたらしいやりかた：　バリアフリー（じゃましているかべをなくす）、
くふうする、てだすけする

４．みなさんへのおねがい
　じぶんも、ひとも、たいせつに！
　できることはやる。できないことはたすけてもらう。
　よく聞く。よく考える。
　世界を広げよう！人間として成長しよう！

［担任の先生からの礼状と子どもたちの感想］
寒さがひとしお身にしみるころとなりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
先日は、ご多用の中、当校にお越しくださり大変ありがとうございました。
先生のお話は、具体的で分かりやすく、また、実際に使っている時計や秤なども見せていただいたり、触らせていただいたりしたことで、４年生の子どもたちにもよく理解できました。
下記に、子どもたちの感想を抜粋してお送りします。ご一読いただければ幸いです。

・目の見えない人のために、いろいろな工夫がされているのだなあと思いました。あと、栗川さんは、点字を素早く読んでいてすごいなあと思いました。
・目の見えない人と走ってみたくなりました。点字図書館に行きたくなりました。最初は栗川さんは、本当に目が見えないのかなあと思いました。
・目が見えないのに高校の先生をしたりするなんて、すごいなと思った。話を聞いて、困っている人をたくさん助けたいと思った。
・栗川さんは、本当に目が見えないの？と思いました。全然大変そうじゃなく、しかも先生をやっているのは、すごいなあと思いました。栗川さんの話を聞いて、いいことだなあと思いました。人を助けて自分も頑張る栗川さんは、すごくいい人だなあと思いました。
・目の見えない人のために、いろいろな工夫がしてある物が、たくさんあるんだなあと思いました。これからは、障がいのある人のために、どんな工夫があるかと、点字や手話について調べたいです。
・目が見えないのに、ランニングしたり、キーボードを押したりすごいと思った。
・目が見えなくても生活が楽しそうでした。
・障がいを持っているのは、栗川さんだけではなくて、他にもいます。だから、わたしは、障がいを持っている人が困っていたら手伝ったり、自分にできることはしていきたいです。
・目が見えない人なのに、よく自転車やスキーをできるなあと思った。障がいについてもっと調べてみたい。
・障がいがある人もちゃんと生活ができるように、いろいろな物に工夫があるのが分かった。

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