コレッティ君への手紙
ポプラ（読書記録）　『クオレ』を読んで

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　４の２　栗川　治

　コレッティ君、君の気持ち少し分かるよ。ぼくの家はたまご屋だから、おとうさんは、一日じゅう仕入れをしたり、にわ鳥の肉を作ったりしているし、おかあさんは、夕方になると、たまごを配たつしたり、夕はんのしたくをしたりして、大いそがしだよ。だから、夕方になると、いつも店番をして、しゅくだいは、お客の来ていないときにやるんだ。だから、君と同じで仕事をしながら勉強するってわけだ。
　けどね、君の家には、病気のおかあさんがいるから、大へんだね。
　しかし、君には勇気がある。やさしい心がある。勇気があれば、どんなにつらくとも、どんなに悲しくても、がまんできるじゃないか。
　コレッティ君、おかあさんの病気を早くなおして、勇気とやさしい心で、いっしょうけんめいに働いて、りっぱな人になってください。
（新潟市立内野小学校文集『ポプラ』昭和44年度、１９７０年３月）
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